建物を建てたら終わりではない
建物を建てたら終わりではありません。建物“だけ”を建設するのは、物理的に可能です。しかし建物の中に住むと、夏は暑く冬は寒くて震えることになるでしょう。では「エアコンをつければ良いのでは?」と思われるでしょうが、大間違い。エアコン“だけ”をつけたからとはいえ、環境が変わるわけではないのです。
そこでダクト工事です。ダクトとは、空気の通り道のこと。エアコンと室外機を繋ぎ、不要な空気を外へ排出。快適な環境をもたらしてくれるのです。
ダクトを通せば終わりでもない
ただし単に管を通しただけで済まされないのも、ダクト工事です。ダクトを建物に取り付けたからとは言え、完璧ではありません。例えば、ダクトの近くに高温のものがあれば大変です。実際にダクトが原因で火災が発生し、過去には死亡者も…。
万が一のことがないように、ダクトには断熱工事が義務付けられています。断熱工事がしっかりほどこされていれば、万が一火災が発生しても被害を最小限に抑えることができるでしょう。
断熱工事のやり方
断熱工事の方法は色々ありますが、一般的には断熱材をダクトに巻く方法が採られています。断熱工事はどこの建物も必須ですが、特に商業ビルは絶対に外せません。ビル内にある店舗では、ダクトを共有して使っています。それぞれの店舗にダクトは設置されているものの、最終的には1つに合流して空気を流しているのです。
ビル内にあるダクトに断熱工事が施されていなければ、ただでは済まされません。1店舗で起きた火災はダクトを通して広がり、大惨事になるでしょう。
メンテナンスも
断熱工事が完了しても、まだ終わりではありません。日頃からメンテナンスを進めておかなければ、ダクトは機能しません。飲食店にあるダクトになると、中は油まみれになるでしょう。油まみれの場所に火がつけばどうなるか、考えるまでもありません。断熱工事が施されているとは言え、限界はあるのです。
業者に頼めば、ダクトの中をきれいにしてくれます。また断熱材の交換もしてくれるので、便利。ダクトの断熱工事は、命を守る工事なのです。