製缶といえば、アルミ缶や一斗缶など製品を保管する容器をイメージします。
しかし、下関ではプラント配管などを手掛ける会社が配管に必要な設備などを製造しているケースが多く見られます。
今回は、配管関連などの製缶について、どのような製品がつくられているのかを解説しましょう。
下関では製缶加工というジャンルで製缶が盛ん
下関の製缶は、容器の製缶よりは冒頭のような目的の製缶加工が盛んです。
主に作られているものとして、産業用のダクト、工作機の架台・
フレーム・カバー、水槽などの貯蔵設備、地下タンクといったものです。
これらは、プラントなどで必要な設備も多く、製缶加工をしながらプラント配管を行っている企業も少なくありません。
共通する特徴として屋外に設置したり、高荷重がかかったりといった物で、まさにプラント設備に耐えられるものばかりです。
板金加工と製缶加工との違いは、サイズや材料
下関では、似た分野として板金加工があります。
この加工業との違いは、完成品のサイズや材料です。
まず、完成品のサイズは、製缶加工の方が大きなものを扱います。
例えば、板金加工は小型のものから建設鈑金のような屋根の部品などを手掛け、基本的に人が持てる程度のサイズのものがほとんどです。
一方製缶加工は、1メートルから10メートルなどプラントで設置するような巨大な貯水槽を製造するといった、とにかくサイズの大きなものがほとんどです。
材料は、板金加工がアルミなどの軽金属も扱うのに対し、基本的に製缶加工は、鉄材やステンレスがメインで軽金属は扱いません。
それは、先ほどのサイズになるとアルミでは製造が難しく強度が保てないといった背景があります。
また、板厚と呼ばれる材料の厚みも異なります。
一般的な板金加工は7mm以下の材料を利用することがほとんどですが、製缶加工の場合は、7mmを超える厚みのある金属板を使用することがほとんどです。
製缶加工は、機械の骨組みなど耐久性が必要な大型製品も多いため、耐久性が求められるからです。