ビルなど高層建物の建設現場で見かけるタワークレーン。
天井から着き出るように見えるタワークレーンをどうやって組み立てるのか気になったことはありませんか?
今回は、そんな高層ビルなどの建設に欠かせないタワークレーンの組み立て方や所要時間、組み立ての秘話などもお伝えします。
タワークレーンとは?
タワークレーンとは、ビルなど高層の建物の建設で使われる、上のから覗いているクレーンです。
正式名称「クライミングクレーン」と言い、今や日本のビル建築には欠かせません。
大きな機体とは裏腹にとても繊細な機体。
工程を一つでも間違えたら大惨事になりかねないので、必ず「タワークレーン技術指導員」という専門家たちが組み立てやクライミング方法、タワークレーンの運転方法などの指導を全て行います。
建物の鉄骨を利用して、タワークレーンのベースからクライミングさせてあげていく「フロアクライミング」という方法と、建物の外側からクレーンを組み立てベースはそのままにマスト(上に上がっていく部分)を継ぎ足していく「マストクライミング」という2つの組み立て方法がああります。
組み立てに必要な所要時間は?
何百トンもの資材を持ち上げるような大型クレーンだと、組み立てだけに1~2週間程度の完成期間を要します。
組み立てには、まずは地面となるところにベース架台と底部のマストを立てます。
その後その上に、2段目のマスト、昇降装置、旋回フレームなどを付けます。
更にその後、巻き上げ装置、ジブワイパーロープなどを設置します。こうしてマストクライミング装置は組み立てが終わります。
フロアクライミングの場合は、そこからまた階層の骨組みが出来上がるにつれて、最上階に昇降クレーンを固定して、ベースを上げていく作業が必要となります。
タワークレーン組み立ての秘密
タワークレーンですが、運転士はどうやって運転席まで登ると思いますか?
タワークレーンを支える支柱部分のマストですが、この中には実は運転室まで登れる梯子があるのです。
運転士は毎朝この梯子を上って運転席まで向かいます。
1日快適に過ごせるよう、運転席には実はトイレや冷蔵庫まで完備されています。