このたび突然、仕事でインストラクターや営業的な仕事をすることになったもののそれまで個人作業の多い仕事をしていたため大苦戦。
悩んだ帰り道、駅に隣接した古本屋さんで出会った書籍が本書でした。
「人付き合いが苦手なので営業は不向き・・・」「営業に「人付き合い」は不要なのです!」などと書かれた表紙を見て、つい手に取ってしまいました。
心理学のうちビジネスにすぐ使える部分を紹介した営業系心理学マンガ!
「人付き合い」が苦手でも、性格を変えられなくても、ごく普通に営業で好成績を出せる!という勇気づけられる結論とともに、営業職にすぐつかえる心理学アプローチを紹介している作品になります。
「視線」や「しぐさ」といった非言語コミュニケーション心理学から自分の印象をコントロールしたり、逆に相手のニーズを読み取ったり。
営業に「人付き合い」や「上手なトーク」は不要で、仕事という目的があって「人と接する」のが職務と考えるよう説いています。
マンガ作品なので短時間で読み切れますし、本のサイズも小さく手頃なので容易に持ち歩けます。
すぐに使えるテクニックが満載!
良くも悪くも営業は仕事と割り切って「人と接する」(具体的には非言語コミュニケーションを用いた印象コントロールと相手のニーズを読み取る)ことが大切と説かれています。
本当は内心、自信がなくても「視線」のつかいかたや「笑顔」のつくりかた、相手のしぐさから心理を読み取り、難しく考えすぎず気楽にコミュニケートすることで相手に本心を気づかれず好印象を与えられることが紹介されています。
すぐに使えるテクニックとして、
- 視線を合わせる(親しみを持たれやすい)
- 無表情の状態でも笑顔を加味(友好的で幸せそうな魅力的な人というふうに他人に映る)
- 内発的動機付けを見つけて主体的に動く(外的動機付けと比べて格段に意欲がわきやすく仕事を楽しめるようになる)
- うまくいかないときのストップ法
- 苦言や批判をポジティブにとらえる
- バンドワゴン効果
- ピグマリオン効果
- 信頼される方法(接遇時に使える4つのテクニック
- 相手の立場と自分の立場を置き換えて考える
ど列挙しきれないほどの営業のコツが多数ちりばめられています。
ビジネスバッグのなかなどに入れておき、電車やタクシーなど移動時に読んですぐに実務に生かせる書籍だと感じました。
「営業に向いていない人」なんていないと教えてくれる営業系心理学
本書を読めば、営業という仕事は、ありのままの自分の性格や本心でぶつかるものではなく、良くも悪くも役者のように振る舞い、相手の立場に立って相手の心理を読み解きながらニーズを満たすよう仕掛けていく、そんな演技が主眼になるということを理解できるようになります。
本来の自分自身でぶつかる必要はないのですから、あくまで仕事用の自分を作って非言語コミュニケーションで役作りをしながら、気楽に楽しみながら戦略的に人と接するゲームなのだと思って取り組むとよいのかもしれません。
そんな内発的動機付けを感じさせてくれる良いビジネス書でした。
ぜひ皆さんも一度、手に取ってみてはいかがでしょうか?